" &image=ctgic; &style=stDetail1;2013/03/25 読み物&style;&br; &style=stDetail2;ルーンの担い手「魔導剣士」&style;&br; &br; &br;&br; &li=ng01;ルーンの担い手&li;&br; &image=im00;&image=10061_1.png; 歩法のリズムより&br;属性を意識せよ。&br;&br;相手が敵ならば&br;反属性を意識せよ。&br;&br;見 敵 看 破&br;&br;これぞ魔導の極意なり!&image=im00;&br; &image=hr03;&br; 〔オクタヴィアンによるルーン指南「魔導学入門」の弁舌より〕&br;&br;&br;あらゆる属性を司る神聖文字──ルーン──を自在に描き、魔導力として発現させるジョブ。それが魔導剣士である。&br;ルーンが宿す属性を人為的に引き出し、時に魔物の魂を断つ剣と化し、時に煉獄の業火から身を護る盾と化す。攻防万能を地で行く高度な魔導学の一端を、ここに記そう。&image=im00;&br; &image=hr03;&br; &li=ng01;剣士スヴェルドリード&li;&br; &image=im00;&image=10061_6.png; 汝、光を讃えよ&br;&br;総てを照らし&br;白日に晒す光を&br;&br;総てを包み&br;漆黒よりも盲いる光を&br;&br;全は光 光こそ全&br;&br;汝、光を讃えよ&image=im00;&br; &image=hr03;&br; 〔(禁帯出)ルーン字経典「ルックスの章」序文より〕&br;&br;&br;遥か北の地。今は亡き、名も失われた魔法国家。剣士スヴェルドリードは、魔道士たちがひっそりと暮らすその国に於いて水際立つ存在だった。剣の道を志す者としてはいささか傾いた性格で、北の地への長途に就いたのも「そこが未だ踏まぬ地であるから」という短絡な発想からであった。彼が気紛れで興味を示し、ルーンを修めようと思ったのは、この国を訪れてすぐのことだ。修得に数年必要だと告げられても、彼は何食わぬ顔で頷いた。魔導学を修め始めて間もなく、教鞭を執った司祭は大いに驚くこととなる。たかが流れの剣士、せいぜい序章「火のイグニス」の試練で諦めるだろうと、高をくくっていたからだ。スヴェルドリードは天才的な吸収力を発揮し、高い順応力で次々とルーンを修得していった。首座クラスとも云える彼の潜在能力は学徒たちの間でも話題となり、魔導学の構内は騒然となった。&br;数年の修練を経て総てのルーンを修得したスヴェルドリードは、火のルーン「イグニス」を宿すと、そのまま剣を抜いた。剣閃は炎刃と化し、周囲の空気は溶けるように湾曲する。赤魔道士の魔法剣のように見えるが、それとは全く異質の……荒業。眼前に現れた未知の技巧に、司祭は息を呑んだ。&br;&br;スヴェルドリードは、その後すぐにラゾアの地を去った。多くの魔道士が彼の技を模倣したが、誰一人としてその極致に至ることはできなかった。&image=im00;&br; &image=hr03;&br; &li=ng01;万能剣技「魔導剣」&li;&br; &image=im00;&image=10061_11.png; わからなかったら人に聞け&br;体得するまで離れるな&br;&br;魔導の力は内にあり&br;奮いし剣技は外にあり&br;&br;日進月歩の修練と&br;新たな技術が財産だ!&br;&br;発明と閃きは、爆発なのよ!(復唱)&image=im00;&br; &image=hr03;&br; 〔アムチュチュ加筆「オーヴェイル家・家訓」より〕&br;&br;&br;インベンター・ワークスを管理するオーヴェイル家には、魔導の始祖スヴェルドリードが編み出したと云われる魔導剣が受け継がれている。幾星霜の歳月による改良が重ねられ、ルーンを三種まで同時に纏えるようになった。この「エンチャントルーン」の運用法も研鑽され、属性の加護を得る「ワード」や、ルーンを解放する「エフューズ」が発明された。&br;なお、魔導学の修得には数年の期間が必要不可欠なのだが、近年オーヴェイル家により、それなりのリスクを背負った上で、短期間で修得する手法が試されているという。&br;&br;ルーンを身に纏い属性を操る技能。そして、演繹的な実証から得られた数々の魔法定理を解する才知。この双方を備える者だけが、属性を発現せし者、すなわち「魔導剣士」への道を拓くのだ。&br;&br;&br;Illustration : Mitsuhiro Arita &image=im00;&br; "