" &image=ctgic; &style=stDetail1;2013/04/16 読み物&style;&br; &style=stDetail2;もののふのこころ&style;&br; &br; 風薫るこの季節。&br;練武祭が始まりますクポ!&br;&br;今や男の子だけでなく、子どもの健やかな成長を祝う祭りとして定着した練武祭。&br;柏餅を食べて、みんなでお祝いしましょうクポ。&br;&br;そして──。&br;冒険者のみなさまにおかれましては、今年もやっぱり逃げ出したゲンジ甲冑を追いかけていただきたく……。&br;&br;えっ、またか、って言っちゃいますクポ?&br;&br;……ハイ。&br;今年も、また、逃げられてしまったのですクポ。&br;どうかどうか冒険者のみなさま、ゲンジ甲冑を捕まえて欲しいクポ。&br;逃がしてしまったりしたら、ひんがしの国との友好にもヒビが入ってしまうかも……。&br;&br;それに、清められた木刀を持って野山を駆け回る冒険者さんたちの勇姿を、モーグリたちはいつも頼もしく思っているクポ!&br;カッコイイクポ!&br;毎年見たいと思ってしま……。&br;&br;とにかく、よろしくお願いしますクポ〜〜〜!&br;&br; &image=hr02;&br; 「そもそもですね」&br;アーリアは目の前のモーグリを逃がすまいと詰め寄った。&br;「ク、クポ! そ、そんなに近寄らなくても聞こえるクポ」&br;「いいえ。今日こそはじっくり話をさせてもらいますわ」&br;「近い近い、顔が近いクポ〜〜〜〜〜!」&br;「に・が・し・ま・せ・ん!」&br;&br;アーリアはバストゥークに住む、侍志願の冒険者見習いだ。&br;ゆくゆくはひんがしの国へと赴いて、侍の奥義を極めたいと思っている。&br;&br;夢は東方、海の彼方のひんがしの国。&br;冒険者たちの目が残らず西へと向いている今だからこそ──。&br;&br;「私には侍の道を歩む者として事実を知る権利があると思います」&br;「ク、クポ? な、何を知りたいクポ?」&br;「練武祭について」&br;「ぎくッ──クポ」&br;「……いま、ぎくりとしましたよね?」&br;「ななな、そんなことないのであるクポ!」&br;アーリアはモーグリをじろりと睨んだ。&br;あ・や・し・い。&br;&br;練武祭は、東方由来のフェスティバルだ。&br;男児の健やかな成長を願って、&br;巨大な魚の旗幟を掲げたり、男の子に甲冑を着せて戦いの腕を競わせたりする。&br;&br;勇猛にして果敢。&br;勇壮にして華麗。&br;本来は、そんなフェスティバルのはずだ。&br;&br;──それがどうしてこうなった。&br;&br;「今年もゲンジ甲冑が逃げたそうですね」&br;「……そ、そうだったかな? クポ」&br;「ふう。いいですか?」&br;「クポ?」&br;「モグハウス管理組合が、とある侍に相談し、その結果としてフェスティバルの飾りにとひんがしの本国より借り受けたのがゲンジ甲冑と聞いております」&br;「そ、そのとおりクポ」&br;「ところが厳重な監視下にあったはずの甲冑は何者かに盗み出され、盗人は甲冑を着込んだまま逃げ回った……」&br;「傷ひとつ付けないで捕えるために苦労したクポ」&br;「苦労したのは冒険者ですけどね」&br;「専用の木刀を作ったのはモーグリの工房クポよ」&br;「最初に作ったのは、木匠クペルシャンと聞いておりますが?」&br;「……アーリアさんは勉強熱心クポ」&br;&br;ドタバタは、その顛末に至るまでヴァナ・ディール・トリビューンで詳しく語られている。&br;&br;当時は、ひんがしとの友好にヒビが入って、交流が途絶えてしまうのではないかと本気で心配したものだ。&br;&br;だが、その心配はどうやら杞憂だったらしい。&br;練武祭はその後も季節が巡るたびに開かれるようになり……、&br;&br;「ひんがしの国との交流はますます盛んになっておりますね」&br;「良い傾向なのクポ」&br;「数年前の練武祭のときには、立派な兜飾りと刀飾りを贈り物としていただきましたし」&br;「いっぱいもらったクポ!」&br;「その翌年には、この大工房の広間で、たまさか中の国に滞在していた侍の方から、太刀の演武を披露してもらったり」&br;「シノさんは、女性に大人気のおサムライさんだったクポよ」&br;「確かに見目麗しいステキな剣士でした……あ、いや」&br;「赤くなってるクポ?」&br;「わ、私のことはどうでもいいのです!」&image=im00;&br; &image=hr03;&br; 問題はゲンジ甲冑が毎年毎年逃げ回っていることなのだ。&br;ということは、毎年毎年盗まれているということであり、&br;だが、ひんがしの国とは交流が途絶える気配もない。&br;&br;これはいったいどういうことだ?&br;&br;「ウィンダスの新聞に、もはやこれは定例行事なのでは、という推測記事が載っております」&br;「スイソクじゃなくて、オクソクに過ぎないクポ」&br;「ほんとうに?」&br;「もしくは、ねつ造クポ。わ、わがMHMUはこの件に関して裁判に訴えるよーいがあり──」&br;「それ、嘘でしょ?」&br;「よーいだけはあってもいいだろうと、もっか検討ちゅーでありー」&br;&br;モーグリの目が泳いでいた。&br;「毎年、わがモグハウス管理組合は大弱りしてるクポ。ほんとうクポ」&br;「その割には、捕えた盗人に関する情報が、噂にも昇らないのはどうしてでしょう?」&br;「そ、そうだったかなクポ」&br;「ええ」&br;「き……記憶にありませんクポ」&br;しょぼんと頭の触角をへたらせてモーグリが言った。&br;&br;アーリアはため息をついた。&br;別にモーグリをいじめたいわけじゃないのだ。&br;「私はただ懸念しているだけなのです。毎年のこのドタバタで侍の威厳が損なわれるのではないか、と」&br;&br;だが、アーリアの言葉にはっとなってモーグリは顔をあげたのだ。&br;「それはないクポ!」&br;「ですけど……」&br;「考えてみて欲しいクポ。冒険者さんたちはみな、自分の得意な武器というものを持っているクポ」&br;&br;戦士ならば斧を、竜騎士ならば槍を、それぞれ鍛えあげるものだ。&br;そう、それはアーリアだって承知している。&br;技を高度に鍛え上げるのには、たゆまぬ修行と経験が必要だ。&br;&br;「でも、練武祭のときだけは、みんな刀を使ってくれるクポ」&br;今度はアーリアがはっとなった。&br;確かにそうだと思い至る。&br;木刀とはいえ、あれは確かに両手刀。&br;本来ならば侍だけが身に帯びる武器。&br;「サムライについて、こんなに理解が深まるイベントは他にないとモーグリは思うクポ!」&br;「侍についての理解……」&br;「モーグリはそれだけは自信を持って言えるクポ!」&br;胸を張って、目の前の白い小さな可愛い生き物は言った。&br;&br;アーリアはその言葉に充分納得したのだった。&image=im00;&br; &image=im00;&image=10200_3.png; Story : Miyabi Hasegawa&br;Illustration : Mitsuhiro Arita&image=im00;&br; &image=hr02;&br; &li=ng01;開催期間&li;&br; 2013年4月24日(水) 17:00頃〜2013年5月8日(水) 17:00頃&image=im00;&br; &image=hr03;&br; &li=ng01;「練武祭」の参加方法&li;&br; 1、以下のエリアにいるMoogleから「燻竹刀」を受け取りましょう。&br;南サンドリア(J-9)/北サンドリア (D-8)&br;バストゥーク鉱山区(H-9)/バストゥーク商業区(G-8)&br;ウィンダス水の区(北側)(F-5)/ウィンダス森の区(K-10)&br;&br;2、「燻竹刀」を装備した状態で以下のエリアにいるMoogleに話しかけ、燻竹刀に「破魔の術」をかけてもらいましょう。&br;西 ロンフォール(I-6)/東ロンフォール(G-6)/ラテーヌ高原(J-8)/ジャグナー森林(I-8)/バタリア丘陵(K-8) /北グスタベルグ(L-8)/南グスタベルグ(L-8)/コンシュタット高地(I-6)/パシュハウ沼(K-6)/ロランベリー耕地(K-5) /西サルタバルタ(J-8)/東サルタバルタ(G-11)/タロンギ大峡谷(I-6)/メリファト山地(E-5)/ソロムグ原野 (E-5)&br;&br;3、みんなで協力してゲンジ甲冑を着込んだ何者かを捜し出し、やっつけましょう!&br; 敵が放つウェポンスキルを燻竹刀のエンチャント「邪気滅却」で防げば防ぐほど良いことがあるかも!?&br;&br;4、見事勝利の暁には、敵を倒したポイントに「???」が出現します。&br; 「???」に燻竹刀をトレードしてみましょう。報酬として名刀?が手に入るかもしれません。&image=im00;&br; &image=hr03;&br; &li=ng01;破魔の術について&li;&br; ・破魔の術をかけられると、レベルが1に制限され、代わりに移動速度が上昇します。&br;・破魔の術の効果中は、街の外を徘徊するモンスターに攻撃できなくなります。&br; しかし、モンスターから襲われることもありませんので、ご安心ください。&br;・エリアチェンジやログアウトを行ってしまうと、破魔の術は消えてしまいます。&image=im00;&br; "