" &image=ctgic; &style=stDetail1;2006/04/17 読み物&style;&br; &style=stDetail2;からくり士について&style;&br; &br; &li=ng01;自動人形メネジン誕生&li;&br; &image=im00;&image=384_5.png; そいつは、まったくの愚問だ。このオートマトンであろうと、以前のマリオネットであろうと、私は同様に心血を注ぎ、魂を吹き込んできた……。&br;およそ人形師たる者、作品に入魂するのは当然だろう?&br;〔人形師ガッサド。VDトリビューン記者の質問「オートマトンに魂はあるのか?」に答えて。〕&image=im00;&br; オートマトンを開発したのは、ガッサドというガルカの人形師率いる職人集団である。彼がオートマトンの開発に着手した時、何を目指していたのか、本人の口から語られたことはないが、アトルガンの建国神話に登場する巨大人形を目標としていた、というまことしやかな噂がある。&br;実際それを裏付けるように、当時民間プロジェクト奨励金の名目で、彼には潤沢な研究資金が国庫より支給されていたようだ。ガッサドは、膨大な資金力を背景に、現在も世界最高水準にある皇国の錬金術師を始めとして、東西から、鍛冶師、彫金師、骨細工師、時計師、機巧師ら各界の専門家を呼び集めて、豪華な開発チームを結成。約10年の歳月をかけ、最初のオートマトン「メネジン」を完成させた。&br;ところが、意気揚々とオートマトンをもって皇宮に参内したガッサドは、思わぬ屈辱を味わうこととなった。命令を伝達するコードをズルズルとひきずりながら、ヨタヨタと御前に進み出た小さなメネジンの姿は、あまりにも頼りなく、伝説の巨人を想像していた時の聖皇や貴族らの失笑を買ったのだ。しかし、そんな中、ただ1人目を輝かせてメネジンに熱い視線を送る者がいた。若き皇太子ジャルザーンである。彼は父に頼み込んでメネジンを手に入れただけでなく、ガッサドをも自分の教師として召し抱えた。以後、陰で「皇太子の玩具」と揶揄されながらも、聖皇となったジャルザーンが死を迎える日まで、皇宮内でオートマトンの開発は続けられることとなったのである。&image=im00;&br; "